ホーム | 文芸 | 刊行 | 「かなえ合同歌集」追悼刊行=亡き歌人、藤田朝壽さんに捧ぐ

「かなえ合同歌集」追悼刊行=亡き歌人、藤田朝壽さんに捧ぐ

本の装丁

本の装丁

 亡きコロニア歌人・藤田朝壽さんに捧げる追悼歌集『かなえ合同歌集』(全160頁)が今年1月に刊行された。
 昨年1月4日に亡くなった藤田さんは、サンパウロ新聞歌壇や老荘の友で選者を務めていた歌人。15年に亡き妻に捧げた自選歌集『赭き大地を』に続け、2冊目となる自選歌集を準備していたところ、志半ばで逝去した。残された遺作は僅かで一冊にするのは物足りない状態だった。
 「これを完成させるのが最も良い供養になるのではないか」――そう考えた同じ勉強会で長年親しくしていた梅崎嘉明さん、野口民恵さんが参加し、3人による合同歌集として上梓される運びとなったという。
 藤田さんの遺作は、短歌109首、随筆7編で、梅崎さんが藤田さんを悼んで綴った短歌も収録されている。