今月1、2両日に行われたエスペシャル・グループによるサンパウロ市のカーニバル。今年も、日本から参加するサンバ愛好家、「X―9パウリスターナ」に約50人の生徒と共に参加したサンバ講師の葛西ジョエさんや、「アカデミコス・ド・ツクルビー」に出場したトレンディツーリズモ(関根いつ子社長)のツアー参加者20人など、多くの駐在員や日系人が出場。14チームのうち、見事初優勝を飾ったのは「マンシャ・ベルジ」だった。
「アギア・デ・オウロ」に出た矢玉奈津実さん(福岡県)=千葉在住=は、このために日本からやってきて毎年1ヵ月半をブラジルで過ごす熱烈なサンバ愛好家だ。
今年で5回目の参加。日本でもサンバをしており、縁があって同チームに参加している。「毎年『今年が最後』と言い聞かせつつ、他では味わえない感動に病みつきになっている」という。出場後、本紙の取材に対し「アギアはいつも温かく歓迎してくれる。今終わってしまってとても寂しい」と名残惜しそうに呟いた。
同じくアギア・デ・オウロに参加した三世の駒米和田まゆみ・クラウディアさんは、今年で二度目の参加だ。「多くの日系人はカーニバルに偏見を持っているが、パレードはただのお祭り騒ぎではなく、魅力的で真面目なショーだと思う」と持論を展開。「とても楽しくて、感動する経験だった!」と声を弾ませた。
サンパウロ市のカーニバル歴4年目の加藤勲さんは、打楽器隊員として4チームに出場したという。今年は「サンバを通じてアミザージ(友情)を感じた」と語り、手応えを感じたという。帰国後は東京でサンバの講演会を行う予定で、「日本の人たちにも本場のサンバについて伝えていきたい」と熱く語った。
生徒と共に参加した葛西さんは、ブラジル在住11年目。サンパウロだけでなくリオのカーニバルにもパシスタとして出場したことがあり、毎年多くの生徒と共にカーニバルに参加している。今年も本番を終え、晴れ晴れとした様子で「今年も生徒と一緒に楽しく参加できました」と笑顔を見せた。