ブラジル岐阜県人会(長屋充良会長)は2月24日、サンパウロ市リベルダーデ区のニッケイパラセホテルで定期総会を行った。会員ら27人が出席し、18年度事業報告並びに会計報告、19年度事業計画並びに予算案を承認した。長屋会長起案の県人会事務所の売却、新会館取得については会員から意見が相次ぎ「更なる議論を要する」として結論は保留となった。
挨拶に立った長屋会長は、昨年の県人会創立式典への会員の協力に対し感謝を述べ、引き続き県連日本祭りへの郷土食ブース出展への協力を求めた。県職員への問い合わせの結果、県費留学制度に日本語2級以上を条件とする項目が存在しないことが判明したことを報告。「同条件が難点となり4年近く候補者居なかったが、今後は増える見通しだ」と述べた。
18年度会計は、収入24万3201・06レ、支出22万73・22レで23127・84レの黒字となった。前年度繰越金54万4920・16レを加えた56万8047・25レアルが次期繰越金となる。19年度予算として収支共に13万4200レを計上した。
県人会事務所の売却、新会館取得案について長屋会長は、現事務所の問題点として(1)入居ビルの管理規定により日曜日の利用が出来ず、県人会活動が充分に行えない(2)家賃が高額なことの2点を挙げ、新会館取得の暁には、両問題点が解消されるだけでなく、若年会員増加を目的としたイベントが行えることや寄宿舎として賃貸収入が期待出来ると主張した。
一方で会員からは「日曜日に利用可能となったとして、どういった活動を誰が行うのか。具体的な形が見えないまま大きな動きは取れない」「新会館を取得しても補修費や警備費、土地家屋税がかかる。イベントをやる時だけ他の施設を借りる方が安上がりになることも多い」との意見が出た。長屋会長は「意見が割れたのは、県人会の将来を各々が真剣に考えるからこそ。これからも議論を深めて県人会にとって最も良い方法を探していきたい」と語った。