生長の家ブラジル伝道本部(向芳夫理事長)の「立教90年記念日・生長の家総裁法燈継承記念式典」が10日、サンパウロ市ジャバクアラ区の本部講堂で開催され、約910人が節目を祝った。
向理事長はあいさつでは「海外の中でもブラジルは特に発展が目覚しい。ここから中南米に広がっている。数多くの本が出版され信者が増えたのは、皆が弛まず努力した結果」と語りかけた。
体験談発表ではファビアナ・デラ・パスチョア・ロドリゲス・スシさん(45)が、難病を克服した経験を披露した。
ある日突然、治療困難な難病と診断され、スシさんは絶望した。しかし生長の家の活動に参加して「今までの精神的な問題が原因」と心を改めると治癒し始めたという。「この教えは私の人生に生きがいと祝福を与え、神との関係を分かりやすく教えてくれた」とし、今では指導者の道を歩んでいると述べた。
谷口雅宣総裁のビデオメッセージは“新しい文明 ”構築のために自然を重視する考えに言及し、「豊かさを保ちつつ人間が幸福に生きる生活の基礎をつくるのが立教90年」と説いた。
海外向け最高賞の海外二重光輪賞、海外光輪賞、海外布教功労賞の授与式ではブラジル初となる18人が受章した。出席した11人が西山文雄ラテン・アメリカ教化総長から証書を受け取った。
西山教化総長は、初代ラテン・アメリカ教化総長の故・松田巳代志氏のエピソードを披露。松田氏は大きな穴があいたタオルを長年使い、他の人が新しいのを渡しても決して受け取らなかった。「物を大切にし、無我献身の心をもった先人に感謝」と述べた。
式典終了後、生長の家の活動に32年間参加しているというアネイタ・ソアレス・カブラウ・ダ・シルヴァさん(74)は「この活動が自分にとって喜び。今日も素晴らしいお話だった」と感激していた。親が信者だった宮本安子さん(85、二世)は65年前に教えに触れた。「雅宣先生のお話も正しいと思った。本当に素晴らしい」と興奮冷めやらぬ様子。
前理事長の村上真理枝氏(70、二世)は、この教えがマラリア等で苦しんだ日本移民に大きな救いになったとし、「ポ語の分からなかった移民が信じた宗教は全伯に広がった。90年分の感謝の気持ちでいっぱい。ますます平和で繁栄する国になれば」と語った。
受章者は次の通り(敬称略)。【海外二重光輪賞】寺西重夫、青木安子、江頭美代子、宮村春枝、ジョビナ・スピノラ・ミランダ、カエタナ・マルチネス・ジョアン、エルマ・ド・バレ・フルタード、マリア・デ・ジーザス・アルベス・サライバ・レオン、ダルトン・コスタ・ピメンテル、【海外光輪賞】リシーニオ・ガブリエリ、ルイス・マヌエル・アラウジョ、アライール・コヘア・エルナンデス、【海外布教功労賞】小越玉枝、石井位査武、マラ・イザベル・アルメンターノ・ムラド、テルマ・スミカ・タヨタ・ノゲイラ、橋本清、酒井シルレイ。