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《ブラジル》夏時間の継続に新展開?=大統領が調査書提出命じる

 ブラジルのベント・アルブケルケ鉱山動力相は1日、1週間前にボルソナロ大統領から「『夏時間継続の是非に関する調査報告書』を提出せよ」との命令を受けた事を明らかにした。

 調査は以前から継続的に行われており、ほぼ完了間近だと、同大臣は述べている。また、経済効果だけでなく、消費電力均一化の観点(電力消費のピーク時にシステムの負担が過重にならないかなど)からも、夏時間継続の是非は決定されるとした。

 アルブケルケ大臣は、自身が継続に賛成か反対かを明らかにする事を避けた。「私が個人的に夏時間に賛成か反対かは抜きにして、技術的視点を大統領に直接述べさせていただく。大統領はこの問題に大いに関心がおありだ」と語った。

 ブラジルでの夏時間は1931年に初めて採用された。中断した時期もあったが、2008年からは、継続的に採用されている。

 夏時間には、日照時間の長い夏に、さらに遅い時間まで日が照っているようにする事で、観光地などでの消費活性化、経済活性化の狙いもある。

 2017年に、当時のテメル大統領は夏時間廃止の検討を指示した。その理由は、夏時間採用当初、採用の主目的は、以前は午後5時~8時だった消費電力のピークをずらす事だったが、近年は午後2時から3時に変化していたからだ。

 しかし、当時のフェルナンド・コエーリョ鉱山動力相は夏時間の採用継続を指示。夏時間の継続を国民に直接問う可能性も示唆されたが、これまでのところ夏時間は採用され続けている。

 夏時間は通常、10月中旬から翌年2月中旬まで採用されるが、昨年は統一選挙の決選投票の開票時に生じる時間帯数を最低限に抑えるため、夏時間の開始が11月からに変更された。(2日付エスタード紙より)