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《ブラジル》北東部で続く大雨の被害=テレジーナでは3人死亡=フォルタレーザでも洪水

死者も出たテレジーナ市パルケ・ロドヴィアリオ地区(5日付G1サイトの記事の一部)

土砂崩れが起きて家屋倒壊の危機もあるイカライ市カウカイア地区(4日付G1サイトの記事の一部)

 北東部ではこの数日、強い雨が続いており、洪水その他の被害が出ている。中でも、ピアウイ州テレジーナでは4日夜、塀が壊れ、少なくとも3人の死者が出る事故も起きたと、4、5日付現地紙サイトが報じている。

 ここ数年間は旱魃で苦しみ続けた北東部の人々は、秋に入って降り始めた雨で一息ついたが、ここ数日の雨は、各地に被害をもたらしている。

 4日夜、大水に襲われたのは、ピアウイ州テレジーナ市南部のパルケ・ロドヴィアリオ地区だ。同地区には民家より高い位置に活動を停止した状態のクラブがあるが、大雨によって敷地の中に出来た池が溢れ、防壁となっていた塀を押し倒したため、40軒以上の民家を大水が直撃。少なくとも3人が死亡し、数十人が負傷した。

 フィルミノ・フィーニョ同市市長は緊急事態を宣言。同地区住民への対応を急がせると共に、他の地区でも倒壊などの危険がないかを確認するように指示を出した。

 同市では4月に入ってからの4日間だけで200ミリを超える雨が降っており、4日夜も63ミリの降雨を記録。同日夜は4月の平均降水量の24・9%が数時間で降った事になるが、予報では今後も数日間、強い雨が降るという。連日の雨でポチ川とパルナイバ川の水位は予想以上に上がっており、川に近い地区には警報も発せられた。

 強い雨による被害は同市に限らず、4日付現地紙サイトは、セアラ州での被害を報道。州都のフォルタレーザでは、豪雨となった4日未明の4時間を含め、3日夜から4日朝にかけて71ミリの雨が降り、洪水や倒木などの被害が出た。

 また、同州内陸部のクラット市や海岸部のイカライ市カウカイア地区では土砂崩れも起き、家屋倒壊や同様の危険がある家屋も出ている。グランジャ市ではコレアウ川が3・6メートルも増水して氾濫、4日午後には市内各地で、浸水被害者や被害を回避しようとする住民が退避する姿が見られた。

 3日夜~4日朝の降水量が最も多かったのはアバイアラ市の140ミリで、クラット市130ミリ、ブレジョサント市124ミリなど、多くの市が今年に入ってからの最大降水量を更新した。

 北東部では3月30~31日にもいくつかの州で24時間の降水量が80ミリを超えるなど、強い雨が続き、地盤が緩んでいる上、天気予報でも連日「強い雨が続く」と繰り返されているので、注意が必要だ。

 マラニョン州サンルイス市では3月の降水量が780ミリとなり、1970年の観測開始以降、同月としては最大の降水量を更新。これまでの最高は、1986年3月の732・4ミリだった。