ブラジル農務省とブラジル農牧連合(CNA)が10日に主催した、アラブ諸国36カ国(37カ国との報も)の大使との晩餐会に出席したボウソナ大統領は、「皆様の母国との間の交易関係を、親愛、尊敬を伴った関係に深めていきたい。ブラジルはどの国に対しても開かれています」と語ったと、11日付ブラジル各紙が報じた。
アラブ諸国と激しく反目しているイスラエルにボルソナロ大統領が接近姿勢を見せた事で、ブラジルとアラブ諸国との関係は緊張感を増していた。
ボルソナロ大統領は先月末から今月初めにかけてのイスラエル訪問で、エルサレムに商務事務所を置くことを明言した。この案は、「テルアビブからエルサレムにブラジル大使館を移す」という、当初の方針からは譲歩したものだ。
しかし、アラブ諸国に多くの食料(主にイスラム教徒も食べられるように処理した食肉)を輸出しているブラジルの農業部門からは、エルサレムに極めて強い宗教的執着心を持つアラブ諸国を怒らせれば、通商関係に影響すると懸念する声があがっていた。
ボルソナロ大統領は、「いずれアラブ諸国を訪問したい」と語ったが、具体的な時期、またどの国を訪問するかについては明言しなかった。
晩餐会の後、パレスチナ国大使のイブラヒム・アルゼベン氏は、「ブラジルはアラブ諸国とイスラエルの対立とは無関係。良好な関係を継続したい」と語った。
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