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《ブラジル》法定最低賃金に議会内で不満高まる=インフレ率以上の増額求める声強く

 【既報関連】15日に提出された来年度の連邦予算基本法(LDO)では、法定最低賃金(以下「最賃」)が1040レアルに定められたが、今年の最賃(998レアル)と比べると、全国消費者物価指数(INPC)の上昇分しか調整されておらず、実質増はゼロだったため、議会内で不満が高まっていると、17日付現地紙が報じた。
 各政党のリーダーたちは、「最賃の実質増ゼロは社会保障制度改革にも影響する」と見ている。
 現在、最賃一つ分の年金を受け取っている人は2300万人。給与が最賃一つという労働者も2500万人いるため、全国では4800万人が月収998レアルの状態だ。
 最賃をインフレ率以上に上げるべきだという議員たちは、予算委員会で最賃変更を提案するか、最賃算出方法を規定する新法案を提出するかのどちらかを考えている。
 ロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)は17日に、セントロンの進歩党(PP)、共和党(PR)、ブラジル共和党(PRB)、連帯(SD)、ポデモスの幹部らが会合を行った。
 インフレ率以上に最賃を上げる事に賛成のマイア議長は、「ブラジル人労働者に報いるため、議会はあらゆる手段をとる事ができるが、目先の人気にとらわれて最賃を上げ過ぎると、長い目で見てマイナスとなる」と語った。
 左派の自由社会党(PSOL)は、「過去4年間で最も高いGDP成長を記録した時のパーセンテージに、INPCか消費者物価指数(IPC)のどちらか高い方のパーセンテージを加算して算出。GDP成長率がマイナスだった場合も、インフレ+1%ポイント以上の調整を保証する」という最賃算出方法の法案提出手続きを行った。