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《ブラジル》エース検事に懲戒手続き=最高裁判事批判を咎められ

デルタン・ダラグノル検事(José Cruz/Ag. Brasil)

デルタン・ダラグノル検事(José Cruz/Ag. Brasil)

 ブラジル連邦検察庁の内部組織、国家検察審議会(CNMP)は23日、ラヴァ・ジャット(LJ)作戦担当の特捜班主任検事、デルタン・ダラグノル氏に対する懲戒手続き(PAD)の開始を決めたと、24日付現地各紙が報じた。
 「PAD開始は、同検事が最高裁の権威をおとしめる発言をしたため」と、CNMPは説明している。同判事には警告、けん責、謹慎いずれかの処分が下される可能性があるが、警告処分の可能性が有力だ。
 同検事は「最高裁(特に第2小法廷)はしょっちゅう人身保護令を出す」と不満を募らせており、昨年8月のインタビューでは、実名こそ挙げなかったものの、最高裁のジウマール・メンデス判事、ジアス・トフォリ判事、リカルド・レヴァンドフスキ判事を批判していた。
 同検事は「最高裁の3人はいつも、クリチーバ地裁案件をブラジリアに持っていってしまう。そこで人身保護令だ。『汚職に甘い』と社会にメッセージを発しているようなもの」と発言した。
 オデブレヒト社関係者たちからとった報奨付供述の内容を、クリチーバ地裁扱いから、ブラジリア地裁、ブラジリアの選挙高裁扱いに変更すべしと3判事が認めたことも、ダラグノル検事には不満だった。
 ダラグノル判事は23日、「国民の利益を第一に考え、公的機関に所属する者として、別の公的機関が出した判断に対する批判を行った。言論の自由の行使であり、特定の人物に対する悪意があったわけではない」とツイートした。