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『日系人経営者50人の素顔』=50人を下巻で網羅、出版

新刊の表紙

新刊の表紙

 カンノエージェンシーとサンパウロ新聞社がブラジル日本人移民110周年記念として『ブラジル日系人経営者50人の素顔』下巻を出版した。日ポ両語版。
 案内に来社したカンノエージェンシーの菅野英明代表は、80年代から日系社会に関わり続けている。「移民史の中で経営者の話がなかったので企画した」とし、約3年半かけて取材執筆し、上下巻として発行した。この内容はサンパウロ新聞の『企業連載欄』で報じてきた。
 「日系人の経営者に関する情報が無い中、地道に経営者を探して取材を重ねた」と振り返る。上巻はサンパウロ州が中心だったが、下巻では全伯27州のうち10州で50人の経営者に話を聞いた。「日系の経営者全部は網羅しきれなかった。ブラジルの大きさを改めて実感した」と語る。
 目次には、サンパウロ州では杓田洋蘭園・杓田正社長/美代子顧問、Mackey家具工商・井上健治社長、パラナ州ではニセイ薬局・前岡セルジオ社長、杉山総合病院・杉山三郎名誉院長、パラー州では山中商事・山中正二社長、ミナス州のブラスニカ・山田勇次会長らがずらりと並ぶ。
 同書には、菅野さんが在日の日系人経営者や三世世代の経営者にも取材を行なった内容が収録されている。「今まであまり触れられていなかった情報をまとめました。これが日伯の関係強化に役立てば」と熱を込めた。
 1千部限定。一冊200レアル。文協とブラジル日本商工会議所で購入が可能。
 問合せは文協(11・3208・1755)、もしくは商工会議所(同・3178・6233)まで。