【既報関連】社会保障制度改革問題関連特別委員会の委員長であるマルセロ・ラモス下議(共和党・PR)は、30日に下院の各党派のリーダーたちと会談し、特別委員会の工程表を作成することになると、28日付アジェンシア・ブラジルサイトが報じている。
同委員会は5月7日午後2時半から最初の定例会議を行う予定だ。ラモス下議は報告官のサムエル・モレイラ下議(社会民主党・PSDB)や、副委員長のシルヴィオ・コスタ・フィーリョ氏(共和党・PRB)、さらに、特別委員会のメンバーを指名した各政党の幹部たちと会談する。
今週は5月1日にメーデーの休日が挟まっているため、議会の動きも少ないが、ラモス下議はそれを利用し、委員会の日程の調整ならびに委員会に招く政府関係者や専門家らの人選を行おうとしている。
委員会だけでなく、本会議での採決でも大きな存在感を持っているセントロンは、低所得の高齢者や身障者などへの特別恩給(BPC)、農村年金の受給条件厳格化、受け取り分の減少、年金を一律にせずに運用成績で差をつけるカピタリザソンに反対している。ラモス議長も「これら三つはほぼ死に体だ」と認めている。
移行期間についての規定がないまま、積立期間延長となる教員向けの年金についても、議論が白熱しそうだ。
「特別委員会の課題は、低所得者層に極端に不利になることなく、また同時に国家財政の健全化を達成する、妥協点を見つけること」と認識しているラモス下議は、年金受給開始最低年齢(男性65歳、女性62歳)の引き下げを求める声が出うると考えている。
社会保障制度改革案は憲政員会(CCJ)を23日に通過したが、その際に「FGTS関連」「税に対する訴訟特権」「今後の社会保障制度改革を行政主導によってのみ行うこと」「公職者の強制退職についての規定変更」の条文がはずされた。
特別委員会は、連邦下院議会に議席を持っている25政党から選出された、49人の委員と49人の交代要員で構成される。CCJとは違い、特別委は社会保障制度改革法案の具体的な利点について検討する。同委員会は、最大で40回、審議を重ねることができる。改革案に修正を加えることができるのは特別委員会だけなので、修正を希望する議員や政党は、最初の10回の審議までに連邦下議171人の署名を集め、修正案を提出する必要がある。
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