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《サンパウロ市》メトロのストは当面延期=6日に再度総会開いて決定

賃上げ交渉がまとまらず、ストが心配されるサンパウロ市のメトロ(Divulgação Metrô CPTM)

賃上げ交渉がまとまらず、ストが心配されるサンパウロ市のメトロ(Divulgação Metrô CPTM)

 【既報関連】サンパウロ市の地下鉄公社(メトロ)従業員組合が、4月29日夜の総会で、4月30日に予定されていたスト停止を決めたが、今後の交渉次第で、7日にストが行われる可能性があると4月29、30日付現地紙サイトが報じた。
 4月30日のストは、インフレ率のみの給与調整とのメトロ側の提案を不服とした従業員組合が計画したもので、29日に総会、30日にストという日程は4月25日に明らかにされていた。
 4月29日には、サンパウロ市の労働地裁での調停も試みられたが、労働地裁のラファエル・リベイロ判事が、ジェツリオ・ヴァルガス財団が出す消費者物価指数(IPC)に基づいて、4・46%の調整を行うようメトロに命じたのに対し、組合側はここ5年間の生産性向上分や実質インフレを考慮し、19・1%の調整をと要請。食事代などの手当ても実質分の値上げを要求し、合意には至らなかった。
 リベイロ判事は、メトロ側の給与調整の遅れには1日30万レアルの罰金、従業員側がストを呼びかける上着などを使うのを止めなければ、1人につき、1日2万レアルの罰金も言い渡した。また、スト決行の場合、午前7~9時と午後5~7時のピーク時には、通常勤務する従業員の70%、それ以外の時間帯も従業員の50%を就労させる事も命じた。
 労使交渉は今後も続けられる予定で、6日夜の総会で、ストを決行するか否かが再審議される事になっている。