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《ブラジル》連邦直轄区で軍警の銃没収?=女性殺人回避策の一つとして

4月30日に有罪判決を受けた元軍警官と殺された元恋人(2日付G1サイトの記事の一部)

4月30日に有罪判決を受けた元軍警官と殺された元恋人(2日付G1サイトの記事の一部)

 ブラジリアのある連邦直轄区の軍警が、家庭内暴力で訴えられたりしている警察官から、個人所有の銃を取り上げる事を検討している。
 同件に関する討議は2017年に始まったが、現在も明確な方針が公表されていないままだ。
 マリア・ダ・ペーニャ法という通称で知られ、家庭内暴力などを防ぐための法律に触れる犯罪行為があったとして、告発されたり、起訴されたりした警察官に対しては既に、軍警が支給する武器(銃)を没収する措置がとられているが、これを個人所有の銃にも拡大する意向だという。
 また、個人所有の銃の提出を命じられたのにそれを拒んだ警察官は、不服従の罪に問われる事になるという。
 個人所有の銃の使用許可や私有物没収(提出命令)は、非常に微妙な問題で、数々の書類を整えた上で、注意深く準備を進める必要がある。
 軍警が個人的に銃を所有する事は法律で認められており、上官の許可さえあれば、治安担当者が勤務中に個人所有の銃を使用する事も認められている。だが、所有者が重犯罪で告発されたり、起訴されたりした時は、銃の使用許可は取り消される可能性が出て来る。
 個人所有の銃の扱いに関する論議はしばしば中断されてきた。だが、最近増加傾向にある女性殺人に軍警察官が関与している例が増えている事などが、再度、同件を検討するきっかけになった。
 その一例は、4月30日に21年の有罪判決が出た、元軍警のレナン・メネゼス・ド・レゴ被告による女性殺人だ。2018年5月に起きた事件は、恋人で25歳だったジェッシカ・ライナラさんから切り出された別れ話を受け入れられなかったレゴ被告が、軍警支給の銃で殺害。被告は事件後に免職され、逮捕されていた。
 4月18日には、別の軍警察官が伴侶に暴行を加え、公道の真ん中に裸のまま置き去りにするという事件が起きた。この事件は、通行人が一部始終を録画していた。
 また、昨年8月には軍警察官が妻を射殺した後に自殺する事件も起きたが、この事件も、離婚を申し入れられたが、それを受け入れられなかった警察官が妻を殺害したとされている。(2日付G1サイトより)