ポルトガルの大学で起きた、ブラジル人留学生に対する外国人差別行為に対し、差別を受けたブラジル人学生たちが極めて平和的な方法で抗議運動を行い、話題を呼んでいる。
ポルトガルの名門リスボン大学法学部では、4月29日に石の入った木箱が置かれた。その木箱には、「(ポルトガル人学生を差し置いて修士課程に入った)ズッカ(ブラジル人)に投げつけるなら無料」と書かれた張り紙が添えてあった。
ポルトガル人学生による差別行為に憤慨したブラジル人学生たちは、その日のうちに苦情を訴えて、抗議行動を行った。
これに対し、校内の学生運営委員会は、「これは外国人差別ではなく、修士課程に入学するブラジル人学生が増え、自分たちの入学枠が減ったと感じたポルトガル人学生が起こした、ある種のジョーク」と説明した。
すると2日、同大学内で70人ほどのブラジル人学生が座り込みの抗議を行った。彼らの前や法学部のホールには、「ズッカ(ブラジル人)に投げつけるなら無料」と書かれた張り紙を添え、花を入れた箱が置かれていた。また、抗議行動にはポルトガル人の学生も参加。一部学生は手にも花を持っていた。
参加者の中には、「外国人差別は冗談ではすまされない」「外国人差別は犯罪だ」という紙を掲げる人たちもいた。
この動きは同国第2の都市ポルトにも広がっており、ポルト大学でも同様の抗議行動が行われた。(3日付エスタード紙、G1サイトなどより)