テメル前大統領が、2017年のJBSショックの際に浮上した疑惑で、通算6度目の被告となった。7日付現地紙が報じている。
今回の件は、連邦検察庁が連邦直轄区地裁に起訴状を提出していたもので、同裁のマルコス・ヴィニシウス・レイス・バストス判事がこれを受理した。
同件は、2017年3月に当時の大統領だったテメル氏と面会したJBS社のジョエズレイ・バチスタ氏が、会話の内容を録音。インサイダー取引なども狙ったバチスタ氏が5月17日に録音内容を暴露したことで、検察庁が捜査に動いた。
この録音でテメル氏は、元下院議長のエドゥアルド・クーニャ氏らが報奨付供述を行わないよう、金を渡しているとのバチスタ氏の発言に、「継続するべき」と答えた疑惑を持たれた。クーニャ氏は既にこの前年に別件で逮捕されていた。
この件でテメル氏は、下院での罷免審議を受け付けるか否かを問われそうになったが、免れている。
また、テメル政権の重要閣僚だったエリゼウ・パジーリャ氏、モレイラ・フランコ氏も同時に被告となった。
テメル氏が被告となるのは、港湾条例での贈収賄疑惑や、原子力発電所アングラ3の事業に伴う贈収賄疑惑などを含め、6件目となった。