ボルソナロ大統領が8日に突如、「2020年以降のF1はリオで開催」と発言し、毎年F1ブラジルGPを主催しているサンパウロ市インテルラゴス・サーキットの関係者が混乱に陥ったと、9日付現地紙が報じている。
事の発端は、8日にボルソナロ大統領が「インテルラゴスは公的資金が入っているし、多額の負債もあるから、F1を開催できる状態にはない」とした上で、「リオ市デオドーロに新しいサーキットを建設する。半年もすればできるだろうから、2020年はリオ市でF1を開催する」と語ったことだ。ボルソナロ氏は同日、サーキット建設に関する覚書にも署名している。
これを聞き、インテルラゴス・サーキットの関係者は一様に驚いた。それは、契約上、2020年までは同サーキットでF1を開催することが決まっているからだ。契約書には更新の可能性も明記されており、2014年からは種々の改修も行われている。
また、デオドーロのサーキットも、工期は2年とされており、大統領の言った期間とはかなり異なる。
ブラジルGPは1990年代からずっとインテルラゴスで開催されており、ブルーノ・コーヴァス・サンパウロ市市長、ジョアン・ドリア・サンパウロ州知事共々、契約更新に意欲的だ。現在は差し止められているものの、彼らは同サーキットの民営化にも積極的だ。
一方、リオ州選出下議だったボルソナロ氏は、13万人収容と大型のデオドーロ・サーキットに強い望みをかけている。