愛知、大分、長野、滋賀、和歌山、奈良の6県人会と笠戸丸協会が共催する「第25回屋台祭り」が5日にサンパウロ市リベルダーデ区の愛知県人会館で開催された。家族連れの客等で賑わい、約800人が来場する大盛況となった。
「入りたいという県人会もたくさんある」と話すのは、会場を提供している愛知県人会の沢田功会長。今回は各県人会が宣伝に力を入れ、事前予約を受付けた「味比べセット」は、昨年から50%増えた400食分の予約が入った。全会員で協力し合い、一週間前から会場や料理の準備を始めて当日を迎えた。
子供が遊べる場所を設置したためか、家族連れの客も多かった。長野県人会の篠原裕之オラシオ会長は、「おじいちゃん、おばあちゃんに孫を連れてきてもらい、早いうちに県人会との接点が持てば、活動に参加しやすくなる」と語る。
祭りでは各県人会が屋台で料理を販売。そのほか、舞台では尺八や琴の演奏、K―POPのダンス、ひまわり太鼓等で盛り上がった。リッキ・アキオさんは、美川憲一さんを思わせる化粧や中性的な衣装を身にまとい観客を魅了した。目玉のビンゴ大会では、各県人会が寄付した花等を賞品として1位を争った。
孫2人を連れて遊びに来た田中ケンジさん(65、長崎県)と妻のローザさん(62、二世)は、和歌山県人会の友人に誘われ、初めて屋台祭りに足を運んだという。「孫は日本食が好きなので大喜び。特に椎茸ご飯が気に入ったみたい」とローザさんは微笑む。夫のケンジさんは和歌山県人会のお好み焼きが大好物で「毎年食べているけど、やっぱり美味しいね」と喜んでいた。