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 第442部隊は「テキサス大隊の救出」で救出した直後、当然のことテキサス大隊は抱き合って喜んだ。だが同大隊のバーンズ少佐が軽い気持ちで「ジャップ部隊なのか」と言ったため、第442部隊の少尉が「俺たちはアメリカ陸軍442部隊だ。言い直せ!」と激怒して掴みかかり、少佐は謝罪して敬礼したという逸話が残されているという。
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 第442部隊のモットーは「Go For Broke!」。意味は「当たって砕けろ!」というもの。この言葉は、元々はハワイで現地化した英語で「ギャンブルで有り金すべてをつぎ込む」ことを意味するのだという。当時のハワイではアジアからの移民が多く、サトウキビ農場では賭博が盛んに行われていたことが関係する。でも、日系人部隊の活躍が知られた後、今では『当たって砕けろ』という日系人部隊に由来する意味も辞書に載るようになったという。移民が受け入れ先国の歴史の関与する典型的な事例といえそうだ。
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 本日6面に掲載されているニッケイ新聞の高木ラウル社主による「なぜ、在外日本国籍者だけが対象に?(ジャパン・レールバス廃止について)」を見て、驚いた読者もいたのでは? 弊紙では、社長自らがこの問題に取り組んでいる証拠だ。この文書を、日本の政治家や関係機関に送るとのこと。ブラジル国籍の家族や友人と一緒に訪日する際に、日本国籍を持つ一世だけ交通費が違うというのは問題だ。4千万人の外国人観光客導入を目指している日本政府が、どうしてたった数万人しか訪日しない在外日本人だけを区別するのか。JRは民間企業だが、外国人観光客導入という国策にかんでいる以上、ぜひ国家的な視野から検討しなおしてもらいたい問題だ。ぜひ読者からもこれに関する意見、投書を寄せてほしい。