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パラー州政府が日系人に感謝=アマゾン日本人移民90周年=会場や設備の大部分を州が負担

来社した堤副会長、生田会長

来社した堤副会長、生田会長

 1929年に始まった第一回アマゾン移民から90年を迎え、9月のアマゾン日本人移住90周年祭に向けて準備を進める北伯。パラー州90周年祭典実行委員会(生田勇治祭典実行委員長)も発足し、パラー州政府をグイグイと巻き込みながら詳細を詰めている。9日に上聖した汎アマゾニア日伯協会の生田会長と堤剛太副会長は「日系人がどれほど貢献してきたか、州政府にも理解いただき盛大に祝いたい」と意気込みを語っている。

 記念式典は13日午前10時からトメアスーの「トメアスー日本人会館」、14日午後5時からベレンの「平和劇場」、15日午後3時からマナウスの「アマゾナス劇場」で開催される。ベレンの平和劇場は、アマゾン移民50周年、日本人移民百周年記念式典でも利用した伝統ある会場だ。
 生田会長は「日系人は農産物、医療、教育、経済等のあらゆる分野で貢献してきた。私たちがブラジル社会に受け入れていただいて感謝しているように、パラー州政府にも日系人に敬意を表してもらいたい」と強調。州政府に直接それを訴えて協力を依頼したところ、今回の祭典を汎アマゾニア日伯協会と共催する運びとなった。
 ヘルデール・バルバーリョ州知事が祭典名誉実行委員長を務め、毎年9月に1週間にわたって行われるベレン市恒例の「日本週間・アマゾニア祭り」は、1万人入場できる州営パラー文化基金(CENTUR)を州政府が会場に用意し、音響照明設備を負担して開催される。
 また、州政府から24万レアルの資金援助を受け入れる約束も取り付けた。会場代や設備代を含めた総予算案は約70万レアルだが、同協会の負担は約10万レアル。約倍以上を州政府に負担してもらう計画だ。
 ベレンの式典には、山田彰駐ブラジル特命全権大使が出席する予定。その他、サンパウロ市の県連主催のふるさと巡りで170人が参加する。
 日本週間では、日本から吟剣詩舞家が約20人、アマチュア歌手でアマゾン日本人移住90周年曲「この地に舞い降りたのは」を書き下ろした「ZENKYU」さんが来伯。米国ニューヨークから和太鼓グループもお祝いに駆けつける。
 会場では、日本文化の展示や日本食の提供、盆踊り大会等を行う他、在ベレン領事事務所が日本映画を3~4本提供し、上映会を行う予定だ。
 アマゾン90週年記念事業としては、同祭典の写真集を刊行する予定。また、元文化庁長官で詩人のジョアン・デ・ジェズース・パイス・ロウレイロ氏が約20年前に刊行した日本をテーマにした詩集を再出版する計画も進行中だ。
 生田会長と堤副会長は「今年で我々が役員を務めるのも最後。次の世代に引き継ぎも進めながら準備をしている。素晴らしい式典になれば」と期待を述べた。


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 汎アマゾニア日伯協会の生田会長によれば、現在90周年事業の一貫として、草の根技術協力事業に要請し、同会館の講堂改修計画を進めているという。企画は完成しており、年内に着工する予定だ。また、会館の電気利用料金を下げるため、高料金な夕方時間帯のみ自家発電する経費削減策も計画中。特に大講堂の電気消費量が大きい。これが実現すれば、現在毎月1万5千~2万レアルかかっている電気代が半分に削減されるとか。次世代により良い形で渡せるように、任期中に尽力していく考えだ。
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 堤剛太副会長によれば、アマゾニア日伯援護協会創立55周年、アマゾン移民90周年を記念した記念誌を刊行する予定だ。これは9月の祭典に合わせて出版できるように進めているという。また、トメアスー日本人会でもアマゾン90周年事業として、記念誌を作成することになっている。さらに、同会館の入り口に鳥居も建設する予定だとか。各地で90周年事業が進み、祭典にどのような華を添えるか期待がかかる。