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《ブラジル》第1四半期のサービス業は低調=GDPマイナス覚悟のブラジル中銀

 ブラジル地理統計院(IBGE)が14日、今年3月の国全体のサービス業の売り上げは2月と比較して0・7%ダウンしたと発表した。
 これで、今年1月から3カ月連続での前月比割れとなり、ブラジルの景気低迷をいっそう強く印象付ける結果となった。
 また、今年3月の結果を昨年3月と比べると、マイナス2・3%で、1年前の同月比としては、過去最大の下げ幅を記録した18年5月(マイナス3・8%)に次ぐ落ち込みとなった。また、昨年8月から今年2月まで7カ月連続で続いていた 、前年同月比での売り上げ増もストップした。
 3月の前月比マイナス、前年同月比マイナスはある程度予測されてはいたが、下げ幅は予想以上だった。ロイタースが発表前に行った調査によると、市場の予測は前月比マイナスが0・1%、前年同月比もマイナス0・8%だった。
 「19年に入って最初の3カ月間の累積はマイナス1・7%に達し、18年最後の3カ月(10~12月)に記録したプラス0・9%は帳消しになった」とIBGEは発表している。
 調査担当者のロドリゴ・ロボ氏は、今年3月の数字は、トラックストのせいで散々だった昨年5月以来の悪い結果だと語る。
 また、今年1月から3月までの第1四半期の売り上げを、直前の四半期(昨年10~12月の第4四半期)と比較するとマイナス0・6%で、昨年第3、第4四半期と続いていた、直前四半期比でのプラス成長も2期のみで終了した。
 サービス業は、国内総生産(GDP)算出時の比重が全体の7割と大きい。そのため、サービス業のマイナスは、今年第1四半期のGDPマイナスにもつながると心配する市場関係者も多い。
 落ち込みが目立ったのは、情報・通信の1・7%など3部門で、管理・補足部門は0・1%、その他のサービス部門は0・2%のマイナスとなった。他方、家庭サービスは1・4%プラス、運輸・運輸補完・郵便部門も0・5%のプラスとなった。
 今年第1四半期のGDP成長率は今月30日に発表されるが、ブラジル中央銀行の通貨政策委員会(Copom)は14日、「サービス業の低迷はブラジル経済全体の低迷を示し、GDPもマイナスになる可能性がある」との声明を発表した。(14日付G1サイト、アジェンシア・ブラジルより)