ジャイール・ボルソナロ大統領(社会自由党・PSL)の三男で、下院の外交・国防委員会委員長も務めるエドゥアルド・ボルソナロ下議(PSL)が14日、ブラジルの核兵器保有を擁護する発言を行ったと、15日付現地各紙が報じた。
同下議は「(核保有は)ブラジルの安全性を高める」、「ポリティカル・コレクトネス(人種や性別、民族などの差別廃止を求める政治的正当性)にこだわるせいで、ベネズエラへの軍事介入の可能性について語ることができない」と発言した。
これらの言葉は、下院で開催された、国防省高等戦術研究所(ESG)の上級国防コースの研究者に向けた講演会で発せられた。
エドゥアルド氏は、ブラジルがフェルナンド・エンリケ・カルドーゾ大統領時代の1998年に核拡散防止条約に調印していることに言及し、ブラジルが核保有を目指せば諸外国からの大きな制裁を受ける危険性があるとしつつも、「例えば、インドとパキスタンの片方だけが核を持っていたら、はたして両国の関係は今と同じだろうか? そんなはずはない」とした。
エドゥアルド氏は、「『攻撃的』、『秩序を乱す』と非難されてもかまわない。でも考えて欲しい。どうして世界中が米国に一目おくのか? つまるところ武力だ」と語った。
同氏が核保有に言及するのはこれが初めてではなく、3年前にも「ブラジルは核を持つことで世界での存在感を高められる」と語った映像をインターネットに投稿している。
タグ:ボルソナロ