ブラジル中銀が毎週月曜日に発表する経済指標動向の予測集フォーカスが、現地時間の20日朝に発表された。
それによると、今年のブラジルのGDP成長率予測は12週連続で下方修正され、先週の+1・45%から+1・25%へと変更された。
フォーカスは、2年後、3年後などのGDP成長率予測も出している。2020年、2021年、2022年の予測値は先週から変わらず、+2・50%のままだった。
今年(19年)のGDP成長率は、昨年(18年)の時点でも「来年のGDP成長率予測」として出されていた。
昨年6月8日の時点での今年のGDP成長率は2・8%と予測されていたが、1年近く経過して半分以下になった。
フォーカスの数値は中銀自体が予測している数値ではなく、さまざまな金融機関が予測している数値を中銀がまとめたものだ。
今年のインフレ率予測も、先週までの+4・04%から、今週は+4・07%へと上方修正された。2020年の予測の+4%、2021年、2022年予測の+3・75%は先週の数値のまま変動しなかった。
ブラジル政府、経済省所管の国家通貨審議会(CMN)が設定しているインフレ目標は、今年(2019年)が4・25%±1・5%ポイント(2・75%~5・75%)で、2020年は4・0%±1・5%ポイント(2・5%~5・5%)だ。2021年はさらに0・25%ポイント下がり、3・75%±1・5%ポイント(2・25%~5・25%)となっている。
インフレをコントロールしたりするため、ブラジル中銀は経済基本金利(Selic)を上下動させる。フォーカスでは、Selicは今年末まで、史上最低水準の現状年利、6・5%が継続される予測されている。
また、今年末でのレアル/ドル為替相場の予測は、先週までの1ドル=3・75レアルから、1ドル=3・8レアルへ上方修正された。来年(2020年)末時点の相場の予想は1ドル=3・8レアルのままで変更はなかった。17日の為替相場は1ドル=4・102レアルで、1ドル=4・124レアルだった昨年9月19日以来のドル高水準に達した。(20日付アジェンシア・ブラジル、G1サイトより)