連邦上院議会は22日、外国資本100%の航空会社がブラジル国内で営業することを認めた暫定令(MP)を承認したと、22、23日付現地紙・サイトが報じた。
MPは、席数31以上の国内線の場合、23キロ以内の預け荷物の料金は無料とすることも定めており、ボルソナロ大統領の裁可待ちとなる。
このMPはテメル前大統領時代に出され、ブラジル外の資本が100%の航空会社が、国内線の運航に参入することを認めるものだ。このMPが出される前は、ブラジル以外の国の資本の国内線運営会社への参加率は20%までだった。
Latam航空やGol航空はこのMPを支持していた。また、エア・ヨーロッパ(スペイン)などの外国の航空会社も国内路線への参入に興味を示されている。
エア・ヨーロッパは既にサンパウロ市商業登記所に登録を済ませており、民間航空監督庁(Anac)から国内線営業の許可も取得している。MPが承認されたことで同社は初の「ブラジルの国内線を運営する100%外国資本の企業」となる可能性がある。
マルセロ・アントニオ観光相はこの決定を喜び、「世界との繋がりを密にすること、市場競争により航空券が安価になることが、国内旅行を活性化させるためには重要」とコメントした。
ただし、MPの承認期限が迫っていたことで採決を急いだため、下院で削られた、「ブラジルで営業する便全体の最低5%は採算率の低い地方便にしなくてはいけない」ことと「乗務員の3分の2以上はブラジル人でなくてはならない」という制限を、上院で復活させられなかったことに不満を抱く上議もいた。