養子縁組を待つ子どもたちが、養子縁組を希望する養育親候補たちを前にファッション・ショーもどきのパレードを行うという事態がマット・グロッソ州で起き、問題となっている。
21日に開かれたイベントは第2回目で、マット・グロッソ州養子縁組支援調査協会(AMPARA)が、ブラジル弁護士会同州支部の児童青年委員会の協賛を得て開催した。
会場となった同州州都クイアバのショッピング・センターには、養子縁組を待つ5歳から17歳までの少年や少女と、約200人の観客が集まった。観客の多くは養子縁組を望む夫婦で、ブラジル弁護士会の会員や判事、検事などもいたという。
子供たちは、施設職員らに手を引かれて舞台を歩いた。子供たちが着ていた服は、スポンサーとなった衣類や靴の販売店が、このイベントのために寄付したものだ。
これを知った、ホームレス労働者運動(MTSTのコーディネーターで昨年の大統領選候補、ギリェルメ・ボウロス氏は、「子どもたちが大人たちに選ばれるために公衆にさらされているようで、気持ち悪くて見ていられない。こうやって、見世物にされた子どもたちの期待感や挫折感が彼らの精神にどんな影響を及ぼすか、考えただけでもゾッとする。(小児性愛など)別の目的で集まった観客もいるのではないかとさえ思ってしまう」とツイッターで酷評した。
主催者側の目的は定かではないが、あたかも公衆の面前で人身売買が行われるのではないかと疑われるようなイベントは、開催前から検察局などから目をつけられていた。マット・グロッソ州の公選弁護人たちは、イベントの後、「未成年者を公衆の面前にさらし、人身売買とさえ見受けられる行為は憲法や青少年憲章に明らかに違反している」と、厳しい批判の意を表した。(23日付アゴラ紙、22日付ブラジル237サイト、22日付BBCニュースより)
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