パウロ・ゲデス経済相が24日、雑誌Vejaのインタビューで、「もし、社会保障制度改革が骨抜きになり、有名無実化してしまったら、辞めることも厭わない」と発言したと、24、25日付現地各紙・サイトが報じた。
この発言が報じられた直後、「大統領就任後に初めてブラジル北東部を訪問していたボルソナロ大統領(社会自由党・PSL)が、『職務に止まることは必ずしも義務ではない』と発言した」との報道があり、「2人の間に亀裂か?」とも思われたが、大統領はその後、ツイッターに「私とゲデス経済相の間にありもしない不和があると書きたかった一部のマスコミよ。すまないが、私と彼の“婚姻関係”はこれまで以上に堅固になったよ、クククク。社会保障制度改革が成功しなかったら、経済相の職務は錬金術師にでも交代させるかも」と投稿した。(原文ママ)
ただし、ゲデス発言の直後、大統領側には確かに不快感が存在したとの言葉も、大統領の側近からは伝わっている。
また、別の関係者は、「ゲデス経済相は辞任を口にすることで、歳出削減幅を小さくしないままで、早く承認するようにと議会にプレッシャーをかけているのだ」との見立ても語る。
また、経済省は24日夜、「ゲデス経済相はブラジル経済の立て直しに責任を持って取り組んでおり、辞任の可能性は微塵もない」との書面を発表した。
また、ロドリゴ・マイア下院議長(民主党・DEM)も、ゲデス発言に関し、「マスコミは時々真意を曲解する。経済相が本気で言っているとは思わない」と語った。