「今日はものすごく感動した。神への感謝が心にあふれています。今までしてきた自分の献身が報われたと実感しています」。サンパウロ市から南西に400キロも離れたパラナ州クリチーバから駆け付けたマリア・クリスチナ・バルボーザ・ミレオさん(69)は式典に参列して玉串奉奠した感想を、そう述べた。
1962年に世界救世教に出会った。入信した動機を尋ねると「母が病気で、歩けない状態だった。でも浄霊を受けたらどんどん良くなり、歩けるようになり、ビックリしました。それで64年に正式に入信し、以来55年間続けています。母、父、家族もみな入信し、クリチーバ教会の建設やグァラピランガ聖地建設にも力を合わせて協力してきました。母は乳ガンにもなりましたが、聖地に通って浄霊を受けることで治りました。救世教のおかげで今の私たちがあります。本当に感謝しています」と手を合わせた。
東に450キロのリオデジャネイロから駆け付けたカエタナ・ゴメス・フェレイラさん(84)は、「私は死ぬ寸前だったところが救われました」と1969年に世界救世教に出会い、70年に入信したときのことを話し始めた。
1970年3月、強い腹痛を覚えた。だいぶ前から膀胱付近に違和感を度々受け、出血することもあったという。連絡をうけた渡辺哲男先生は彼女の家に駆けつけ、同時に海軍医師のジョアン・マットス・バチスタ医師も急行した。
医師は死んだように横たわるカエタナさんを見て「救急車を呼んですぐに病院に連れて行って手術しないと、彼女は死ぬ」と警告したが、渡辺先生は「15分だけ浄霊をさせてくれ。ダメなら運ぼう」と言った。カエタナさんの夫もそれに納得して始めると、カエタナさんは急に声を上げて動かなくなり、息が止まったように見えた。
死んだと思った医師は「だから言ったのに…」と言ったが、渡辺先生は浄霊を続けた。もう5分続けると、突然カエタナさんは動き始め、息を吹き返した。
周りは「生き返った」と驚いた。医師は「60年生きているが、こんな奇跡は見たことない」と絶句した。
カエタナさんはその時のことを振り返り、「渡辺先生勇気の人。彼のおかげで私はいまここにいる。でも渡辺先生は私たちをここに残して、先に旅立たれてしまった」と惜しんだ。
さらに遠方、2900キロも北東のナタル市から駆け付けたジャネ・セカデス・デ・レゼンデ・シルバさん(68)は、首都ブラジリアで入信し、パライバ州ジョアン・ペッソア教会を立ち上げた功労者の一人だ。
「私がジョアン・ペッソアに行った時、一組の教師夫婦しかいなかった。私も『こんなだったらブラジリアに帰る』と言ったら、『これから私たちが一から教会を建ちあげるのよ』とその夫婦に言われ、心を入れ替えたの。それから信者がどんどん増えていった」
たゆまぬ信心と布教努力の末、今ではパライバ州の信者は1580人を数えるまでになった。