ブラジル南東部のミナス・ジェライス州でダニ熱(ポ語ではfebre maculosa)が流行の兆しをみせ、患者数が最も多いコンタージェン市(ベロ・オリゾンテ大都市圏)では、擬似症患者の数が34人に達したと7日付現地紙サイトが報じた。
ダニ熱は斑点熱とも呼ばれ、リケッチアと呼ばれるバクテリアに感染した動物にとり付いたダニが媒介し、人や動物に発疹チフスなどの症状を引き起こす。潜伏期間は3~12日で、赤い発疹や発熱、目の奥の痛み、吐き気、嘔吐、下痢、頭痛、不眠などが起こる。致死率は最大60%とされている。
コンタージェンでの擬似症患者は、5日までが33人、6日には34人と増加が続いている。5日の時点で既に、擬似症患者4人が死亡した家族の内、3人のダニ熱感染が確認されている。
ミナス州でのダニ熱による死者は、ファリア・レモスとラウル・ソアレスでも各1人が確認されている。死者が報告されたのは、3月1人、5月4人で、同州保健局が6日に発表した確認済み患者数は、前記の死者5人と、ファリア・レモスとゴヴェルナドール・ヴァラダーレス各1人の計7人だった。
同州で確認された感染患者は、18年が58人(死者22人)、17年が36人(死者19人)で、ダニが活性化して患者が増加する春から夏以外の時期に、擬似症患者が1市だけで34人、州内の死者5人という事態に懸念が広がっている。
なお、6日に感染が確認されたのは、コンタージェン市保健局が感染リクスの高い区域とはみていなかったエルドラード区在住の15歳女子だ。同市内でリスクが高いとされている区域は、少なくとも3人がダニ熱で死亡しているヴィラ・ボア・ヴィスタ地区だ。
同市防災局は、人の動きを抑制し、バクテリアに感染したダニが拡散するのを防ぐため、同地区の道路約1キロを隔離。その区画に出入りする人を登録する事にした。保健省係官は7日に同市を訪れ、市役所が行っている感染拡大予防対策を監査する事になっている。
また、10日からは、市内2カ所で馬車用の馬に防ダニ用の薬剤を浴びせるサービスを始める。このサービスは90地区の住民が所有する馬に対して提供される。
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