ブラジル動物性タンパク協会(ABPA)は10日、今年5月のブラジルからの豚肉輸出は6万7200トンで、4万7700トンだった昨年5月比で40・8%増えたと発表した。輸出量には、生肉から加工商品までが含まれている。
また、5月の豚肉輸出額は1億4380万ドルで、9300万ドルだった昨年5月比で54・6%増だった。
ブラジル産豚肉の輸出先の31・9%は中国が占めている。中国への輸出量は2万1100トンで、前年同月比で51%増だった。
ABPAのフランシスコ・トゥーラ会長は、「中国でアフリカ豚コレラが猛威を振るい、同国の豚肉生産量が落ち込んだことが、ブラジル産の豚肉輸出が伸びた一番の理由。ブラジルから輸出される豚肉の31・9%を中国市場が買った。この比率は過去最大だ」と紙面で発表した。
専門家は、中国はおよそ2億頭の豚を殺処分せざるを得なくなるだろうと予想している。
また、ベトナムでもアフリカ豚コレラが発見され、同国はブラジルからの豚肉輸入量を26トンから1820トンへと70倍に増やした。
チリもブラジル産豚肉の輸入量を4100トンと、1年前からほぼ倍増させた。
ABPA幹部のリカルド・サンチン氏も、「その他のブラジル産豚肉の主要輸出相手国も、香港(1%)、アンゴラ(75%)、ウルグアイ(68%)、アルゼンチン(54%)など、軒並み輸入量を増やしている」と発表した。
1~5月の累積で見ると、輸出量は、2018年同期の24万3300トンが28万2900トンへ16・3%増え、輸出額は、18年の5億220万ドルが5億6200万ドルへ11・9%増えた。(10日付G1サイトより)