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広島風お好み焼きに大行列=2時間待ち、迅速化に課題

吉広会長

吉広会長

 ブラジル広島文化センター(吉広ロベルト貞夫会長)は「第4回広島風お好み焼き祭り」を9日に、サンパウロ市リベルダーデ区の同会館で開催し、午後2時には売り切れの大人気を博した。同時に、2時間待ちの行列ができるなど調理の迅速化に課題を残した。
 午後3時まで販売する予定だったが、2時には800食分のチケット(当日券28レアル)が売り切れに。調理待ちの行列が体育館の奥までズラリとでき、午後2時時点で数えると90人も。中には列をみて、チケット購入を諦めて帰る人の姿も。会場となった体育館内の壁沿いにずらりと行列ができていたが、食事用のテーブルはガラガラ。明らかに調理遅延が列の原因だ。

壁際に行列、テーブルはガラガラ

壁際に行列、テーブルはガラガラ

 関西風お好み焼きとの違いは、具材を混ぜずに重ねて焼き、麺が加わること。それぞれの具材の旨味と食感を楽しめる。役員の家族、青年部や婦人部が中心に40人が当日ボランティアとして手伝い、畳大の鉄板4枚をフル稼働させたが行列ができた。千切りにしたキャベツはなんと110個。
 来場者の萩原克彦さん(66、山口県)は「美味しかったけど、待ち時間が長すぎ。後からきた娘がまだ列に並んでいる。娘が来るまで1時間ボーッと待っている。列には年寄りも並んでいる。可哀想」とコメントした。
 非日系のジョゼ・ルイスさん(42)は、オザスコ市とバルエリ市の中間にあるカラビクイーバ市から、わざわざやってきた。「フェイスブックでこのイベントを知った。日本食ファンなので前から食べたかった。1時間待ったが、その価値があった。美味しかった」と笑顔を浮かべた。

日本食ファンのジョゼさん、ジャナイナさん

日本食ファンのジョゼさん、ジャナイナさん

 妻ジャナイナ・カゾルラさん(43)も「私は日系企業に勤めていて、同僚が日本へ出張に行った時に食べておいしかったと聞いていたので、楽しみにして来た」という。非日系にも広島風が普及してきた。
 吉広会長は「最大600食と予想していたのに、800食も出た。回数を重ねるごとにお客さんが増えている。非日系人も多い。去年より鉄板の数を増やしたが間に合わなかった。2時間待ちの人もいたと聞いた。楽しみにここまで来て、売り切れと聞いて帰っていく人たちが気の毒。来年はもっと早く、もっと多く提供できるように改善する」と誓った。