地理統計院(IBGE)が11日に発表した国内15地域の工業生産に関する報告によると、4月のパラー州の工業生産は3月比30・3%減だったと、12日付フォーリャ紙が報じた。
同州で降った雨と、ミナス州ブルマジーニョダムの鉱滓ダム決壊事故が影響したもので、3カ月連続の対前月比割れで、2002年の統計開始以来、最低値となった。
同州の工業生産の85%は鉄鉱石採掘に頼っているため、採掘部門の落ち込みが州全体の結果に大きく影響したとIBGEは見ている。
今年1月25日にブラジル北部のパラー州からは遠くはなれた南東部のミナス州ブルマジーニョで起きた鉱滓ダムの決壊事故の後、国内のダムの安全性見直し機運が高まり、他州でも鉱山採掘停止処分が相次いだ。パラー州の1月~4月の工業生産は、累積で7・8%の減産となった。
他方、サンパウロ州の工業生産は3月比2・4%増で、2月から3月にかけての減少分を取り戻した。
サンパウロ州は、昨年5月に発生したトラックストのせいで同月の工業生産が大幅に落ち込んだが、翌6月は13・8%生産が増加していた。今年4月の2・4%増は、そのとき以来の伸び幅だ。
4月の工業生産は、調査対象となった15地域中10地域で増加した。伸び幅が一番大きかったのはペルナンブッコ州の8・3%で、バイーア州の7・4%、マット・グロッソ州の5・1%がそれに続いた。