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大盛況、北海道祭りで資金集め=8月に道人移住100周年祝う=雪ダルマをJHで展示、郷土PR

会館裏で焼き方をする青年部員らと大沼会長(左から2人目)

会館裏で焼き方をする青年部員らと大沼会長(左から2人目)

 ブラジル北海道協会(大沼宣信会長)は『第24回北海道祭り』を9日午前11時から午後3時半まで、同会館(Rua Joaquim Tavora, 605, Vila Mariana)で開催し、講堂が満員になった。8月の協会創立100周年式典の資金集めを兼ねており、30~40代を中心とした若いボランティアら約50人が、手慣れた様子で北海道の名物料理の焼きニシンや焼きイカを作る中、会場には400人以上があふれかえっていた。

美味しそうな煙をあげるイカ

美味しそうな煙をあげるイカ

 大沼会長(71、二世)は「8月24日午後2時から、ここで百周年式典を行います」と講堂を指さす。日本からも知事を筆頭に道議会議長、各市町村の代表など約70人の大型慶祝団、ボリヴィアからも4人が来伯する予定で、計450人で盛大に祝うという。
 「2年前に実行委員会を作り、北海道の食材を使って村上剛史シェフが腕を振るった特別夕食会を1年前に開催するなど、ビンゴ大会、リッファ販売などをして100周年にかかる費用を皆で貯めてきた」と振りかえる。
 今回の目玉は、なんといっても10年ぶりの雪ダルマ。日本移民百周年の2008年2月、北海道安平町の早来(はやきた)雪だるま郵便局(真保(しんぽ)生紀局長)と関係者が資金を工面して、高さ2メートル、重さ1トン半の雪ダルマを送ってくれた。
 当時、副会長だった大沼会長は「雪ダルマを一目見るために8千人がやってきて、アナ・ローザ駅近くまで100メートル以上の行列ができた」と懐かしそうに思い出す。

手慣れた様子ニシンを焼く青年

手慣れた様子ニシンを焼く青年

 ところが安平町は、昨年9月3日に北海道胆振東部を震源とした地震で甚大な被害を受け、雪ダルマ計画は一端お預けに。恩義を感じていた北海道協会は「北海道安平町震災支援イベント」を翌10月12日に開催し、焼きいかやニシン等の販売収益と募金から約180万円の義援金を集めて贈った。それに感動した安平町側は、結局雪ダルマ計画の実施を決断。すでに今月初め、日本から海路で送り出された。
 「今年は8月25日にジャパン・ハウス入口脇の外側に展示します。手で触ってもらい、ブラジル社会に北海道をアピールしたい」と意気込む。

三世代一緒に来場した笹谷晴雄さん(右)

三世代一緒に来場した笹谷晴雄さん(右)

 娘や孫と三世代で来場して焼きイカを食べていた笹谷晴雄さん(87、北海道)は、「このイベントには始めてきたが、懐かしい味が嬉しい。昨年、家族で北海道旅行して来たばかりだが、実は明日からまた行く。その予行演習で今日はやってきた」と笑う。孫の笹谷・筒井・ゆう・フェルナンドくん(7)に北海道旅行の感想を聞くと「カニが美味しかった。また早く食べたい」と翌日からの旅行を心待ちにしている様子。

娘2人ときた平川貞子さん(左)

娘2人ときた平川貞子さん(左)

 娘2人ときてニシンを食べていた平川貞子さん(82、山梨県)は「ニシン最高ね。大きく、食べきれないぐらい」と満足した様子だった。