中銀の通貨政策委員会(Copom)が25日に発表した議事録によると、中銀が景気後退(リセッション)に陥る可能性を否定していない事が明らかになったと同日付現地紙サイトが報じた。
景気後退は、国内総生産(GDP)が2四半期連続で前期を下回った場合を指す。今年第1四半期のGDPは0・2%のマイナスだったから、第2四半期の結果次第で、再び、景気後退に陥る可能性は否定できない。
19日のCopomは経済基本金利(Selic)を年6・5%で据え置いたが、この時点で中銀は、第2四半期のGDPはゼロ成長に近い状態と見ていたという。
中銀によると、議事録には、「最近の経済活動指数はそれ以前の四半期に見られていた景気回復過程が中断された事を示す。景気は今後、回復に向かう見込みだが、回復は穏やかなものとなる」と記されているという。
議事録では、生産部門の停滞が工業施設の稼働率の低さや失業率の高さに表れている事も指摘しており、経済活動のレベルが低迷しているため、Selicを5・75%に下げたとしても、今年のインフレ率は目標範囲内(4・25%±1・5%ポイント)に収まると見ている。
中銀は、金融関係者らが「9月半ばからはSelicが引き下げられる」と見ている点についても否定しておらず、景気刺激策としての政策金利引き下げの可能性を残している事を示した。
ただし、政策金利引き下げだけでは景気のてこ入れには不十分として、種々の改革の必要性も再確認している。
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