国家通貨審議会(CMN、経済省所管)は27日、2022年のインフレ目標を3・5%(許容範囲±1・5%)とすることを決定した。27、28日付伯字紙・サイトが報じている。
3・5%という目標値は、3・25%だった2003年以来の低い数値だ。ただし、2002年のドル高による物価高騰と、左派ルーラ政権の誕生により、03年のインフレ目標は8・5%に修正され、9・3%で年を終えた。
2005~2018年のインフレ目標は4・5%だったが、2019年は4・25%、2020年は4%、2021年は3・75%と引き下げが続いている。
こうした、インフレ目標値の引き下げは、国際情勢と軌を一にする。現状、新興諸国のインフレ目標値は平均3%だ。
24日に発表された最新版フォーカスでは、今年のインフレ予測は3・82%、2020年は3・95%だった。
マクロ経済政策局のヴラジミール・テレス副局長は、「歳出上限法の成立でインフレ目標の引き下げが可能になり、それが継続できている。我々がインフレ目標の引き下げペースを維持していることは、金利の低下にも繋がる」と語った。
また、インフレ目標の低下は、社会保障制度改革成立への期待の高まりの反映でもある。財政政策局のマルコ・カヴァルカンチ副局長によると、「社会保障改革だけでなく、税制改革など、他の改革への期待も高まっている」という。