ブラジル日本文化福祉協会(石川レナト会長)は「第54回コロニア芸能祭」を22、23の両日に文協ビルで開催した。約600人が出演し、伝統芸能120種目以上を披露。約2千人が来場し、2日間の祭典を堪能した。
2日目の最後には花柳金龍会、藤間流日本舞踊学校、京藤間流日本舞踊、リベルダーデ文化福祉協会舞踊部、ジャパニーズ・ダンス・カンパニー「優美」が、ブラジル日本移民110周年式典の芸能ショーを再演。楽曲「さくらさくら」「ブラジル音頭」に合わせ、舞台と客席の通路で圧巻の舞いを見せつけた。
来場者は1階席を埋め2階席にまで達し、華やかな演舞にしばし見入った。友人と来たという神谷八重子さん(82、二世)は「迫力に鳥肌が立った。オッチモ(最高)!」と興奮冷めやらぬ様子。
ブラジル健康体操協会による演目では、さくらももこ、亜蘭知子作詞、織田哲郎作曲の楽曲「おどるポンポコリン」に合わせ、来場者も客席から立ち上がり、会場が一体となって健康体操を楽しんだ。
今福のり子さん(53、二世)は琉球國祭り太鼓の出演を楽しみに来場。「私より年上の方も若い方と楽しそうにしていて、元気を分けてもらっている」と笑顔を見せた。
石元よしこさん(78、高知県)は以前、日本舞踊を習っていた。「友人や先生の発表を見に毎年来ている。昨年からさらに良くなっていて面白い。楽しそうに踊っているのを見ると私も楽しくなる」と話した。
2日目の開会式には野口泰在サンパウロ日本国総領事、羽藤ジョルジサンパウロ市議、宮坂国人財団から松尾治理事らが出席。
芸能祭の終了後には、来場者から集められた食料などの寄付品が、憩の園、希望の家福祉協会、社会福祉法人こどものその、日伯福祉援護協会のやすらぎホームの代表者に手渡された。