ホーム | コラム | オーリャ! | ゲイパレードで“ブラジルの洗礼”

ゲイパレードで“ブラジルの洗礼”

 23日にサンパウロ市パウリスタ大通り周辺で開催されたLGBTプライドパレード。オーリャ子も見物に行ったのだが、携帯電話を盗まれてしまった。人混みの中、身動きのとれないところを後ろから突き飛ばされ、体勢を崩した隙にポケットから抜き取られた模様。怪我はなかったが盗人を見失い、途方に暮れた。
 オーリャ子は中学、高校で陸上競技部に所属し、専門種目も短距離だったため、「スリやひったくりなら追いかけて取り返せる」と考えていた。ブラジル生活も2カ月が過ぎ、少し慣れてきて警戒を怠っていたようだ。
 同情してくれるかと思って周囲の知人に話すと、揃いも揃って「ようやくブラジルの洗礼を受けたか」と言い、まるでオーリャ子が成人を迎えたような不思議な受け答え。3日後、新しい携帯電話を購入したが、ブラジルを理解するための“勉強代”は高くついた。
 無論、今後は防犯意識をより高める。だが、周囲にはやめた方がいいと言われるが、「次に被害に遭った時は絶対に追いかけて取っ捕まえてやる」と闘志を燃やした。(大)