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《ブラジル》PSLラランジャ疑惑で連警が7人を告発=疑惑が払拭できない観光相=大統領は解任に消極的だが

アントニオ観光相(Valter Campanato/Ag. Brasil)

 ボルソナロ大統領の社会自由党(PSL)のミナス・ジェライス州支部が昨年の統一選で起こしたとされる、幽霊候補(ラランジャ)を利用した選挙割当金の不正横領疑惑に関し、連邦警察は1日、当時の同州支部長で現観光相のマルセロ・アルヴァロ・アントニオ氏の側近3人と、幽霊候補4人を告発した。2日付現地紙が報じている。
 この件では、マテウス・ヴォン・ロンドン、ロベルト・ソアレス、アイサンデル・デ・パウラの3容疑者が6月27日に一時逮捕されている。3人共アントニオ氏に近い人物で、ロンドン氏は観光省での右腕的存在、アイサンデル氏はミナス州ヴァーレ・デ・アソ地区支部長だった。また、これら3人はアントニオ氏の選挙キャンペーンのコーディネートなども行っていた。
 また、幽霊候補とされる、リリアン・ベルナルジーノ、ナフタリ・タマル、デボラ・ゴメス、カミーラ・フェルナンデスの4氏は1日、連邦警察への再出頭を命じられ、事情聴取を受けたが、無言を貫いたという。
 同件では、ラランジャ4人に27万9千レアルの公的援助金が支払われたが、少なくとも8万5千レアルは、アントニオ氏の側近やその親戚の企業4社に横流しされたと見られている。連警は、それらの企業が候補者に対して何らかの仕事を行った痕跡を見つけていない。
 また、4人の候補は選挙運動らしい活動を行っておらず、全員合わせても2千票程度の票しか獲得できていなかった。
 さらに、この4候補以外にも、計画の話を持ちかけられたが、断ったという人物がいる。その中の一人で下議に当選したアレー・シウヴァ氏は、「アントニオ氏から殺すと脅された」との供述まで行っている。
 他方、金融活動管理審議会(COAF)もアントニオ氏の金銭の流れを既に調査している。それによると、2018年2月から19年1月にかけて196万レアルという、法外な収入があったという。
 こうした事から、連邦政府内ではアントニオ氏更迭を求める声が強まっている。ボルソナロ大統領はG20サミットで滞在中だった日本から、セルジオ・モロ法相に対してこの件について捜査するよう命じ、少なくとも1日までは、「アントニオ氏も他の閣僚と同じ立場」としていた。
 だが、大統領府広報担当のオタヴィオ・レゴ氏は1日、「大統領にはすぐにアントニオ氏を解任する意向はない」と発表した。3人の容疑者の拘留期間は1日で切れたため、地域選挙裁判所が釈放を承認。2日には職場に復帰もしている。

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