いよいよ5日から、ブラジル日本都道府県人会連合会(山田康夫会長)主催の「第22回日本祭り」が始まった。7日(日)までの3日間、サンパウロ市南部のサンパウロEXPOセンター(Rodovia dos Imigrantes, km 1,5)で開催している。雨の中、朝早くから出展者が準備に走り回り、企業ブース、郷土食広場、舞台公演者なども準備万端。会場は続々と訪れる来場者で賑わい、活気を見せた。
「アマゾンから13人で来ました。今年もCAMTA(トメアスー総合農業協同組合)製品など、アマゾンにしかない品物を持ってきましたよ」とブースを案内してくれたのは、汎アマゾニア日伯協会の伊藤真美事務局長。今月3日に出聖し、午前10時頃からブース設営を始めた。
皆で考えた可愛らしい装飾が際立つブースには、CAMTAのチョコレート(一粒3・5レ)や、女性に嬉しい「シミにならない」JURUAの石鹸(30レ)等が並ぶ。さらにアマゾンの樹木、アンジローバのオイル(15レ)は痛み止めや喉の炎症を抑える効き目も。
「今年は何と言ってもこれね」と取り出したのは、アマゾン日本人移民90周年記念のTシャツ(30レ)とバッチ(5レ)。今年9月の式典に向けて気合が入る。
サンパウロ州ピエダーデ市から来た「YUICHIRO TAKAGI」商店が出展。珍しいアテモヤのドライフルーツ(8レ)や、ジム通いの人にオススメのさつまいものビスケット(14レ)等が並び、高木奈津子さんと娘のすみれさんが懸命に販売していた。
ジェトロブースでは、1回目の「日本産米PRワークショップ」が終わったばかり。「お陰様で満員でした」と担当の山本祐也さんは笑顔を見せる。参加者のベアトリス・サントスさん(21)は、握ったおにぎりを嬉しそうに持っていた。「日本の文化が大好き。本当はコスプレをしに参加したけど、おにぎり作りも楽しかった」と笑顔をうかべた。
自然食品を出展し、さっそく人だかりができていたのは弓場農場。かりんとうや羊羹、佃煮、ジャム、味噌など、弓場の特産品は質が高いと有名だ。責任者の弓場大五さんは「有難いことに、今回もよく売れています。全部手作りで、どれを食べても美味しいですよ」と説明した。
郷土食広場では、沖縄県人会(上原ミルトン定雄会長)が、青年部と婦人部が一緒になり料理を提供。中でも沖縄そばは青年部が、美味いダシ汁にこだわった一品だ。
鹿児島県人会(上園モニカ会長)は、大人気の手作りかるかん饅頭を販売。山下アンジェラさん(30、三世)は「本場のかるかん饅頭は山芋だけで作るが、これには山芋と里芋が入っている。愛情たっぷりの特製かるかん饅頭ですよ」と語り、元気よく販売していた。
□関連コラム□大耳小耳
日本祭りのサンリオブースには、ハロー・キティやマイメロディ等の人気キャラクターの商品が陳列し、早くから大勢の人が押し寄せていた。同ブ―スでは限定化粧品やマニキュアを販売中。1歳4カ月のガブリエラちゃん(三世)は、キティのぬいぐるみを抱きしめて、嬉しそうにキスを繰り返す。横であやす父親の西山健太郎さん(49、二世)は、「今日は家族皆でここに来るのを楽しみにしていた。娘は生まれた時からキティが好きなんだよ」と微笑んだ。
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日本祭り農林水産省(MAFF)ブースでは、簡単に作れる日本食の紹介が行われ、初日から満員の状態。日本食店が協力し、トレンド商品のプレゼントや、カレーの試食なども。白石テルマさんによる一汁三菜や、裏千家による講演会も3日間通して行われる予定。自分で日本食を作るのが好きなブラジル人には、ぜひとも参加したいイベントになっているようだ。