サンパウロ州の麻疹(はしか)患者がわずか1カ月で303%も増え、サンパウロ大都市圏では11日から新たに5市が予防接種キャンペーンを開始と11日付G1サイトなどが報じた。
サンパウロ州保健局が7日に発表したところによると、麻疹の真性患者(本当に感染していると確認された患者)の数は、51人から206人に増えた。
206人の内、137人はサンパウロ市在住の患者だ。また、もう何年間も患者の発生を見ていなかった市でも患者が発生している。生後11カ月の男児が20年ぶりの真性麻疹患者である事が確認されたと、10日に発表したサンジョゼ・ドス・カンポスもその一つだ。
サンパウロ市以外で真性患者の発生が報告されている市は20ある。大半は1~2人だが、豪華客船の乗客・乗員からも患者が出たサントス市は23人、サントアンドレ市は12人、サンベルナルド・ド・カンポ市は7人、グアルーリョス市は5人、ペドロ・デ・トレド市は3人となっている。
これらの結果から、グアルーリョス市、オザスコ市、サンベルナルド・ド・カンポ市、サントアンドレ市、サンカエタノ・ド・スル市でも、11日から、患者の47%を占める、15~29歳の人、90万人超を対象に予防接種キャンペーンが始まった。
サンパウロ市の場合は既に、1カ月前から予防接種キャンペーンを実施しているが、この年代の青年、若者290万人の内、1日までに予防接種を受けたのは4万7千人のみで、実施率は1・6%となっている。
サンパウロ総合大学ブタンタン・キャンパスでは、3日に学生1人の感染が確認された上、擬似症患者も報告されており、5日に臨時の予防接種用ポストを開設した。