【ペルー新報11日付より要約抜粋】ペルーが日本人移住120周年を迎えたことを祝うため、日本の皇室から眞子さまが9日に首都リマ市へご到着された。翌10日の午後には、日秘劇場で開催された日本人ペルー移住120周年記念式典にご臨席された。現存するペルー唯一の邦字新聞『ペルー新報』の協力を得て、同11日付から要約抜粋した。
同記事によれば、眞子さまは日系人学校の児童・生徒に迎えられて、日秘文化会館にご到着した。まずペルー日系社会において最高齢者のマツエ・アメミヤさん(104)、モトメ・オクヤマさん(104)、カマド・アラカキさん(101)、サダ・マキカドさん(101)とご歓談。
その様子をペルー日系人協会のアベル・フクモト会長は「子孫である我々にとって、内親王殿下が、努力と謙虚さ、そして辛抱強さをもってペルーに日系社会を築き上げてきた我々の両親や祖父母と対話しているようで、感動的なものだった」と語った。
日本人ペルー移住120周年記念式典に出席された眞子さまは、「1899年に日本人790名が佐倉丸でペルーに到着してから、120年が経ち、ペルー日本人移住120周年という記念すべき年を迎えられましたことを、お慶び申し上げます」と祝辞を述べた。
また、日本人ペルー移住100周年記念碑への献花、ラ・ウニオン運動場協会及びラ・ウニオン校へのご訪問に言及し、文化的、社会的活動の継続を賛美した。
さらに、両国の懸け橋である日系人に敬意を表し、「日系の皆さまによって築かれてきた歴史が、未来を担う世代にも大切に引き継がれていきますことを願っております。ムチャス・グラシアス」と締めくくった。
フクモト会長は「120年を迎えても、日本人移住者の子孫であることに誇りを感じ続けている。内親王殿下ご訪問の機会は、日本、そして我々の祖先に対する思いを一層強める。移住者に敬意を表し、日本の文化と価値観を次世代に受け継いでいく」と眞子さまのペルーご訪問に感謝を述べるとともに、ペルー日系社会としての今後の抱負を語った。
式典では、フクモト会長夫妻より眞子さまに花束と記念品が贈呈された。また、ペルー日系リトゥモス・イ・コローレスと菊の会APJ日本の踊りにより、日ペルー文化を融合した踊りが披露された。
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眞子さまが訪問中のペルーでは、現在ペルー新報のスペイン語編集部の記者が取材し、都丸大輔日本語編集長が日本語訳をして記事を掲載しているという。ペルー新報は週6発行で、日本語記事の発行は全16ページ中4ページ分とスペイン語が主となっている。都丸編集長によれば、通常はスペイン語記者が書いた記事を翻訳するため、日本語記事は1日遅れ。ただし眞子さまご訪問に際して、特別にできる限り同じ紙面で掲載できるように努めている。都丸編集長は日本語教師と兼業しており、時間制約が厳しい中で「新聞はペルー新報の日本語版しか読んでいない」という読者のために、日本語記事の作成を続けている。邦字新聞として他人事とは思えないだけに、今回のように協力し合えるのは本当にありがたい。ペルー新報に心から感謝。