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サンパウロ州知事、ピニェイロス川浄化計画を発表=120万㎥の滞留物を除去

 ジョアン・ドリア、サンパウロ州知事は12日、サンパウロ市西部を流れるピニェイロス川の浄化計画を発表した。13日付現地紙が報じた。
 同知事は、2022年までに、徹底したピニェイロス川浄化作戦を実施すると選挙中に公約していた。
 具体的な内容は、今後12カ月以内に7050万レアルを投じて、120万立方メートル分のごみ、ヘドロなどの滞留物を取り除き、川の水を浄化するというものだ。
 河川浄化計画はこれまでも行われてきたが、今回の計画はそれを一層強力にしたものだ。過去5年間に実行された浄化計画では、年平均で10万立方メートルの滞留物が取り除かれただけだ。
 州インフラ環境局のマルコス・ペニド局長は、サンパウロ市南部の排水網整備関連事業も年内に開始されるとしている。
 サンパウロ州水道公社(Sabesp)によれば、水質を客観的に評価するための基準には生物化学的酸素要求量(BOD)を用いるという。BODとは水中の有機物を分解するために微生物が必要とする酸素の量のことで、BODの値が大きいほど水質が悪く、数値が小さいほど水質は良い。
 サンパウロ州環境浄化技術公社(Cetesb)によると、17年のピニェイロス川のBOD値は60mg/lだった。浄水は10mg/lで、サンパウロ州の目標は30mg/lだ。
  Sabespのベネジット・ブラガ総裁は、「目標が達成されれば、川からの悪臭もなくなり、清流に棲むような魚も戻ってくるだろう」と語っている。