ラヴァ・ジャット(LJ)作戦担当検事とクリチーバ連邦地裁判事(当時)のセルジオ・モロ氏が、同作戦の捜査に関するメッセージのやり取りをしていたことが公になり、多くの批判の声が上がっている中、ラケル・ドッジ連邦検察庁長官は16日、検察庁特捜局(PGR)本部でLJ作戦担当検事8人と面会し、連邦検察庁は継続してLJ作戦を支援していく意向であることを表明した。17日付現地各紙が報じている。
検事と判事が被告人を有罪に持っていくために結託していたかのような疑いを持たせる通信記録の暴露は、ブラジル社会に大きな衝撃をもたらした。
しかし、ドッジ長官の立場としては、「LJ作戦全てが間違っていたわけではない」というもので、そのメッセージを検事たちに伝えることが会合の目的だ。
PGR本部での会合は3時間に及んだ。8人の検事の中には、批判の渦中にある、LJ作戦特捜班コーディネーターのデルタン・ダラグノル氏も含まれていた。
この会合は、ニュースサイト「ジ・インターセプト・ブラジル」が6月9日にメッセージのやり取りがあったことを暴露して以来、初のドッジ長官によるLJ作戦への正式な支援表明の場となった。
検察庁監察局も、LJ作戦に関するやり取りを基にして起きた、検事たちを対象とした捜査要求は全てお蔵入りにしたと検事たちに伝えた。
長官はLJ作戦への支援を表明したものの、検察庁としての正式文書は出ておらず、会談内容を説明する会見も開かれなかった。長官も検事たちも会談後、マスコミに口を開くことはなかった。
この会談は数週間前から計画されており、最近暴露された内容とは関係がない。ただし、検事たちは、検察への批判が高まる中、より表立った、力強い支援表明を望んでいた。
ドッジ長官は、今年の9月で連邦検察庁長官の任期が切れる。また、6月には次期長官に誰がふさわしいかを問う、連邦検察庁の内部選挙も行われたが、ドッジ長官は立候補しなかった。長官は通常、得票上位3位までの人物(リスタ・トリプリシ)の中から選ばれるが、ボルソナロ大統領がドッジ長官を再び指名する可能性もある。
ドッジ氏も再任には意欲を見せていると言われ、LJ作戦への支援表明はそれに向けたアクションではないかとの報道もある。
また、12日にはPGR内でLJ作戦のコーディネーターを務めていた、検事のジョゼ・アルフレド・デ・パウラ・シウヴァ氏が個人的理由で辞職した。だが、本当の理由は、ドッジ長官の捜査への協力姿勢に不満を抱いていたためではないかと、オ・グローボ紙は報じている。
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