今月4、5日に全国130市で16歳以上の国民2086人を対象に行われたダッタ・フォーリャの調査によると、「ボルソナロ大統領(社会自由党・PSL)は、就任後半年でどんな良い事をしたか?」との設問に39%が、「何もない」と答えた事が分かった。23日付現地紙が報じている。
この調査は、ボルソナロ大統領が就任後の半年間で行った良い事(半年間で良くなった事)と、その逆を問う形で進められた。回答欄には固定した選択肢はなく、自由に回答できる設問で、39%が「良い事は何もしていない」と答えた。
回答者を「女性」や「中卒以下」に限定した場合、「何もしていない」と答えた人は45%いた。「黒人限定」の場合は46%、「北東部在住者限定」では47%、「アフリカ土着系宗教信仰者限定」では52%だった。
また、別の質問で「政府は良くない、または最悪」と答えた人は、76%が「良い事は何もしていない」と答えた。
ただし、昨年の大統領選の決選投票でボルソナロ大統領に投票した人限定では17%に落ちた。
「ボルソナロ氏が就任後半年間で改善した事は?」の質問には、8%が治安改善と答え、7%が社会保障改革の進展(成立はしていない)、4%が汚職減少、4%は銃規制緩和、2%が外交政策などと答えた。
「男性」または「北部か中西部在住者」は各11%、また「民主社会党(PSDB)支持者」の20%が、「治安改善」を挙げた。
逆に「就任後半年でボルソナロ大統領が行ったネガティブな施策は?」の質問には、18%が「何もない」と答えた。
回答者を「キリスト教福音派信者」に限定すると、「ネガティブな施策は何もない」と答えた割合は22%だった。「南部在住者」は24%、「黄色人種」「60歳以上」は25%だった。別の設問で「政府は良い、または最高」と答えた人に限定すると、36%だった。
「ネガティブな施策」として「銃規制緩和」を挙げた人は21%、「社会保障制度改革」は12%だった。不必要な発言、攻撃的な言葉遣い、自分の息子との関わり方、議会調整などを含めた、「大統領としてのイメージを損なう行動」が9%だった。
また、「教育関連予算の削減」が3%、「人種差別や同性愛者差別」、「失業増」、「ボルサ・ファミリア削減」「労働法改正」、「農薬規制緩和」は各1%だった。
今月初めに行われた調査では、ボルソナロ政権を「良い、最高」とした人が33%、「普通」とした人が31%、「悪い、「最悪」とした人が33%で、ほぼ3等分となった。
この傾向は4月に行われた調査とほとんど同じで、地元紙は、「ボルソナロ政権は国民の分断を固定化させている」と分析している。