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商議所=元ブラジル代表サンパイオ氏講演=「大成するにはライバルが必要」

講演を行うサンパイオ氏

 ブラジル日本商工会議所(村田俊典会頭)は「7月定例懇親昼食会」を7月19日、サンパウロ市のチボリ・モファレジ・サンパウロホテルで開催し、約130人が出席した。サッカー元ブラジル代表でJリーグでも活躍したセーザル・サンパイオ氏、ブラジリア連邦大学の山下ヤエコ教授が講演を行った。
 サンパイオ氏は「成功=才能+克服」と題し「大成するにはライバルが必要だ」と語った。幼少期、大麻常習者もあちこちにいる貧民街で、おばから厳しいしつけを受けて育った。その境遇を抜け出そうという強い気持ちが努力する動機になった。
 同氏はサッカー元ブラジル代表で、Jリーグでも横浜フリューゲルス(現横浜F・マリノス)などで活躍。現在はサッカー解説者の他、ジャパン・ハウス運営委員も務め、サンパウロ州内のサッカークラブの会長として、サッカーを通じた貧困家庭の子供の育成などを行っている。

講演を行う山下氏

 山下氏は「エレクトロモビリティ―議員戦線とその課題」と題し、その事業の可能性、政府の動向を説明。「エレクトロモビリティ」とは全ての電動車両及び、車両をサポートする技術や製品、サービスなど、さらには電動車両の利用推進を目指す活動を指す。
 同氏によれば、現在その業界では、バッテリーなどの新素材開発、新エネルギー車の効率化を目的とした事業、電気及び水素自動車に関する開発など大きなビジネスチャンスが存在する。
 ブラジルでは現在自動車輸出が低迷傾向にあり、議員約180人が連盟を結成し、国際的な競争力強化の政策提言を行っているという。
 他、会員企業の代表者交代の挨拶では、MUFGバンク・ブラジルの福元信義新頭取、木下誠前頭取両氏と、南米公文の渡部一徳新社長が離着任の挨拶を行った。


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 商議所の昼食会で、サンパイオ氏は日本の陸上競技選手、故宮崎秀吉さんの動画を紹介した。宮崎さんは92歳から陸上競技を始め、2015年、105歳の時にマスターズ陸上競技記録会で100メートル(105~109歳の部)に出場、42秒22の世界記録を樹立した。動画には宮崎さんが世界記録を達成し、ウサイン・ボルトのポーズを真似するシーンがあり、サンパイオ氏は「9秒58を超えるのは難しいが、(105歳での)42秒42を超えるのも同じくらい難しい」と脱帽。また宮崎さんのことが報じられる様子から、日本人が年長者を敬う精神を学んだという。サンパイオ氏も日伯サッカー界で、宮崎氏のように末永く活躍してほしいところ。