ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル》「経済的自由の暫定令」=議会承認期日が迫る=「変更も辞さず」と局長

《ブラジル》「経済的自由の暫定令」=議会承認期日が迫る=「変更も辞さず」と局長

 【既報関連】4月30日に出された暫定令881号(MP881)の議会承認期日が今月27日に迫り、ブラジル政府は、MPの核をなす部分を守るために、いくつかの内容変更を容認したと、8日付現地紙が報じた。
 このMPは「経済的自由のMP」と呼ばれ、改正労働法、低リスク経済活動、デジタル文書、小規模企業、スタートアップ、株式公開、運輸業などに関連する項目が含まれている。
 同MPの目的は、企業活動における煩雑な官僚的手続きを簡素化し、経済の活性化と雇用促進につなげることだ。経済省の行政組織簡素化担当特別局のパウロ・ウエベル局長は、「経済的な自由の権利を与えるという宣言は守る」との言葉で、「低リスクの経済活動は行政からの許可や認可を得る必要がなくなる」などの項目は守ることを示唆した。経済省のスタッフは、価格統制を行ったり、自由競争を妨げたりする「過度な規制の禁止」の項目も保とうと努力している。
 また、既に失効したMP876に含まれていた、「企業の開業や廃業の簡素化」なども政府が残したい項目だ。
 ウエベル氏は、「MP881の本質を残すためならば、いくらかの変更を加えてもかまわない」と語っている。
 ウエベル氏はMP881の承認取り付けのために奔走しているが、7月に休暇が入ったことや、最近は議員たちの関心が社会保障制度改革にばかり向いていて容易ではなかったという。同MPに関する意見書は7月に開かれた両院合同委員会で承認されており、ウエベル氏は、下院は来週中、上院は再来週中に通過できると信じている。