ホーム | ブラジル国内ニュース | ブラジル中銀が週刊経済指標の動向予測集を発表=今年の経済基本金利の予測値が5・00%に

ブラジル中銀が週刊経済指標の動向予測集を発表=今年の経済基本金利の予測値が5・00%に

中銀ビル(Wilson Dias/Ag. Brasil)

 ブラジル中銀は12日、各金融機関に行った経済指標の動向に関するアンケートをまとめた予測集フォーカスを発表。それによると、先月末に年6・50%から年6%に下がったばかりの経済基本金利(Selic)が、年末には5%になるとの予測が大半を占めていたことが分かった。
 Selicはいわゆる〃政策金利〃で、国内のインフレ状況や景気の動向を見て、中銀が調整する。インフレが抑えられており、景気の回復が進まない状況下、中銀は先月末、史上最低水準だった年6・50%を、さらに年6%へと利下げしている。
 また、フォーカスでは、今年の年末時点でのSelicは、先週の予測が5・25%(現状からさらに0・75%ポイントダウン)だったのが、今週の予測では5・00%(現状からさらに1%Pダウン)へと変更された。
 フォーカスでは今年の年末の他に、来年、再来年の数値の予測もでるが、2020年予測は5・50%で横ばいで、2021、22年予測も7・00%で横ばいだった。
 また、今年の国内総生産(GDP)成長率予測は、先週までは、0・82%だったのが、今週は0・81%へと若干下がった。2020年のGDP成長率予測は2・1%、2021、22年は2・5%で変わらなかった。
 12日に中銀は、今年第2四半期の経済活動指数(IBC―Br、月末に出るGDPの先行指数)を発表。それによると、今年第2四半期は第1四半期比でマイナス0・13%だった。
 フォーカスはまた、インフレ率の動向予測も出る。今年のインフレ率(広範囲消費者物価指数・IPCA)予測は先週までの3・80%から3・76%へと下方修正された。2020、21、22年のインフレ予測は、それぞれ3・90%、3・75%、3・50%で先週から変動はなかった。
 経済省所管の国家通貨審議会(CMN)は、今年のインフレ目標を4・25%、20年は3・75%、21年は3・50%に定めている。(全て±1・5%の許容範囲付き)(12日付アジェンシア・ブラジルより)