サンパウロ市地下鉄公社元局長の報奨付供述(以下、デラソン)が成立したことにより、サンパウロ州ラヴァ・ジャット作戦でのサンパウロ市の電車網に関する捜査が、私営の4号線や都電(CPTM)にも及ぶ可能性が出てきたと、15日付現地紙が報じている。
このデラソンは、サンパウロ市地下鉄公社元局長のセルジオ・ブラジル氏が行ったものだ。ブラジル氏は2004年~14年に同市地下鉄で行われた不正について供述を行った。
このデラソンは、オデブレヒト社のファビオ・ガンドルフォ氏が2017年に行った報奨付供述の内容を裏付けるものだという。ガンドルフォ氏は、現サンパウロ州副知事のロドリゴ・ガルシア氏(民主党・DEM)や、元同州知事のジョゼ・セーラ氏(民主社会党・PSDB)らの選挙キャンペーン(2003~06年)での献金疑惑について供述を行っていた。
ブラジル氏のデラソンを受け、サンパウロ州地裁は9日、地下鉄2号線、5号線、6号線の建設工事にまつわる汚職に関与したとされる容疑者14人に対する州検察からの起訴状を受け入れた。
同件では、オデブレヒトやアンドラーデ・グティエレス、OAS、ケイロス・ガルヴォンといった建設企業が贈賄を行ったと見られている。
また、このデラソンが成立したことにより、サンパウロ市地下鉄公社の直接の管轄ではない4号線やCPTMにも捜査が及ぶ可能性が出てきているという。
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