ボルソナロ大統領の所属する極右政党・社会自由党(PSL)は現在、約27万1千人の党員がいるが、その内の約1万人は、以前、左翼政党に属していた人たちだったことがわかった。
これはフォーリャ紙が、高等選挙裁判所に提出されたデータを調査して出た結果だ。それによると、同党の党員の内、9548人は以前、左翼政党に属していた。
そのうち、2837人が、ボルソナロ氏が選挙期間中も、そして現在もなにかと攻撃対象にし続けている2016年までの与党、労働者党(PT)に所属していたことも明らかになっている。その他の左翼政党は、民主労働党(PDT)、ブラジル社会党(PSB)、社会自由党(PSOL)などだ。
PSLは昨年の統一選挙で145人の当選を出したが、その内の74人は他政党に所属していた人で、18人はかつて左翼政党の所属だった。
SPLは現在、54人の下院議員を有しているが、昨年、ボルソナロ氏が出馬を公認してくれる党を求めて移籍してくるまでは零細政党に過ぎず、14年の下院議員選で当選した議員はわずか1人だった。
ボルソナロ氏は保守派の支持を集め、同氏のPSL移籍と同時に、同党への支持者や同党からの立候補者が後を追うように急増した。それらの人の中には、「汚職などで(PTに)裏切られた」と感じた元左翼支持者もそれなりに多かったことが、この調査からは伺える。
こうした「急造政党」であった経緯もあり、現在のPSLの党員数は国内の政党で15番目で、党員数最多の民主運動(MDB)の23万88人と比べると、8分の1に過ぎない。
そうしたこともあり、PSLは現在、党員増加に力を入れている。目標は、今年の10月までに50万人、2020年10月までには100万人にしたいとしている。
なお、現在の党員数2位はPTの159万7千人で、3位は民主社会党(PSDB)の146万5千人だ。(15日付アゴラ紙などより)
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