ブラジル中銀は19日、毎週月曜に出している経済指標動向予測集「フォーカス」の最新版を発表。それによると、今年の国内総生産(GDP)成長率予測は、先週までの0・81%から0・83%へと、0・02%ポイント上方修正された。
「フォーカス」は中銀の独自予測ではなく、中銀が国内100以上の金融機関を対象に行った聞き取り調査の結果をまとめたものだ。
GDPに関しては、現時点で「2020年末はどうなっているかと見るか。2021年、2022年は?」との予想も発表された。2020年は先週までの2・1%成長から2・2%成長へと上方修正されたが、2021年、2022年は、先週までの2・5%成長予測から変わらなかった。
インフレ予測では、今年末時点のインフレ率の予想が、先週までの3・76%から3・71%へと下方修正されたが、2020年(3・9%)、2021年(3・75%)、2022年(3・5%)の予想は先週のままだった。
ブラジル経済省所管の国家通貨審議会(CMN)はインフレ目標を2019年4・25%、2020年4%、2021年3・75%、2022年3・5%(全て±1・5%以内の許容範囲有り)と定めている。
中銀は政策金利(経済基本金利・Selic)を上下させて、景気浮揚と、インフレ抑制のバランスをとっている。
現在のSelicは史上最低水準の年利6%だが、フォーカスでは今年末時点のSelicは5%になるだろうと予想している。2020年末の予想は5・5%、2021年、2022年の予想は7%のままだった。
為替予測は、今年末時点が先週までの1ドル=3・75レアルから1ドル=3・78レアルに変更され、2020年が、先週までの1ドル=3・8レアルから、1ドル=3・81レアルに変更された。(19日付アジェンシア・ブラジルより)