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《ブラジル》社会統合基金/公務員財形の支払い開始=経済規模は220億レアル以上

パウロ・ゲデス経済相(Wilson Dias/Ag. Brasil)

 【既報関連】1971年~1988年10月4日に民間企業で正規雇用で就労していた労働者への社会統合基金(PIS)の支払い、また、同期間中、公務員として就労していた人への公務員財形計画(Pasep)の支払いが19日から開始されたと、同日付現地各サイトが報じている。
 PISの扱いは連邦貯蓄銀行(Caixa)で、Pasepの扱いはブラジル銀行(BB)だ。
 経済活性化を狙うブラジル政府の方針によって払い出されるのは計228億レアルで、恩恵を受ける人の数は1192万人だ。
 PISの場合、Caixaに口座を持つ人には19日に自動的に口座に入金された。そうでない人で60歳以上の人は26日に引き出しが可能になり、59歳以下の人は9月2日に可能になる。
 引き出しができなくなる期日は決まっていない。引き出す前に亡くなった人の相続者による引き出しも認められる。
 Caixaによると、1040万人の労働者が引き出しの権利を得、支払われる総額は183億レになるとしている。1人平均約1700レアルだ。
 また、3千レアル未満の引き出しは宝くじ販売所で行えるが、3千レアル以上の引き出しはCaixaの窓口で行う。権利の有無はwww.caixa.gov.br/pisで確認できる。
 Pasepを管理しているBBによると、引き出せる人は152万2千人、総額は45億レアルで、1人平均約2950レアルだ。
 BBに口座を持っていて、19日に自動的にお金が振り込まれたのは3万人で、BBには口座を持っていないが、引き出し金額が5千レアル未満の人は、20日から銀行当座預金の電子移転(TED)で受け取れる。引き出し手数料や税金は発生しない。サイト(www.bb.com.br/pasep)やBBの自動支払機でもお金を受け取ることができる。
 引き出し金額が5千レアル以上の人、Pasep口座所有者が亡くなった場合の相続人、引き出し権利者の法的代理人などの人々は、22日からBBの窓口で直接引き落としが出来る。引き出しに関する情報は、サイトでも得られる。
 ブラジル連邦政府はPIS/Pasep以外の経済刺激策を講じており、7月下旬には、勤続期間保障基金(FGTS)口座からの引き出し(各口座500レまで)や自動入金の開始を発表。今月5日には、Caixaに口座がある人には自動入金日時を、持っていない人には引き出し解禁の日時を誕生月ごとに定めた。
 Caixaに口座を持っている人の自動引き出し日時は、1~4月生まれが9月13日、5~8月生まれは9月27日、9~12月生まれは10月9日だが、FGTSの自動引き出しを望まない人は、これらの期日より前に、サイト(www.fgts.caixa.gov.br)または、0800―724―2019で、Caixaにその旨を伝えることが必要だ。