昨年の大統領選でボルソナロ大統領と決選投票を争った、サンパウロ市元市長のフェルナンド・ハダジ氏(労働者党・PT)に対する2012年市長選におけるカイシャ・ドイス(闇帳簿)疑惑の一審が19日に結審し、有罪判決が下ったと、21日付現地各紙が報じた。
有罪判決を下したのは第1地域選挙裁のフランシスコ・シンタテ判事で、量刑は禁固4年6カ月のセミアベルト(夜間、休日、祝日は刑務所に戻らなくてはいけない)だった。同判事は、虚偽の届け出は258件に上ったとし、「被告人には、公職選に出馬し、公職を務めた者として、著しく不適切な振る舞いがあった」と断じた。
ハダジ氏には、監査伝票偽造、犯罪組織形成、贈賄、不誠実行政、資金洗浄(マネーロンダリング)の嫌疑もかけられていたが、それらに関しては免罪となった。
ハダジ氏を告発した選挙検察のルイス・エンリケ・ダル・ポズ検事は、「虚偽の領収書、書類を使い、選挙資金としての政治献金の動きを隠した」としていた。
ハダジ氏に関する捜査は、ラヴァ・ジャット作戦の被告でUTC社元社長のリカルド・ペッソア氏による報奨付供述の内容に基づいて行われた。
ハダジ氏は有罪判決後、「リカルド・ペッソア氏の供述は嘘だと証明するために4年を費やしてきた。判事は、ペッソア供述に基づく私への嫌疑を退けたのに、今度は起訴されてもいない別の罪状で私を裁いた」と語った。
弁護側は「判決を正当化する理由、証拠はない。判決は全く論理性に欠ける」として、控訴の意思を示している。